野菜の栄養

野菜の栄養を無駄にしない調理法

皆さんは野菜を調理する際はどのようにして下拵えをしますか。恐らくですが、多くの方は包丁やピーラーで『皮を剥いて』しまうと思います。しかし野菜の栄養を多く取りたいのであれば、その方法はNGです。

野菜の栄養が一番詰まっている個所は、実はこの『皮』の部分なのです。野菜、特に人参などの根野菜は外側ほど栄養価が高く、内部に行くに従って栄養価が低くなると言われています。ですので、野菜の皮を剥いてしまうと折角の野菜の栄養を捨ててしまう事になります。

江戸時代の日本では『脚気』という病気が上流階級で流行したといいます。『脚気』とはビタミンが不足すると起こる病気で、心不全や末端神経障害を起こします。天皇家や将軍家などの『超上流』な家系でもこの脚気に罹った人がいました。『天皇家や将軍家なら栄養のある物を食べていた』筈なのにです。

上流階級で脚気が流行った原因、実は『野菜の皮』を食べなかった事が大きな要因であったと言われています。昔は野菜の皮は、下働きの使用人や身分の低い人が食べるものだったのです。当然、将軍や天皇などに出す料理に野菜の皮などは出てきません。また、上流階級の人たちは白米を食べていた事も脚気の原因であると言われています。白米より玄米の方が栄養がある事はよく知られている事です。『野菜の皮や玄米』を食べていたから庶民は健康で、そうでなかった上流階級の間に栄養不足である脚気が流行したなんて、なんだか皮肉な話ですね。

こういった話からも分かるように、野菜は皮まで食べた方が、より多くの栄養を摂取できるのです。それに元々スーパーなどに売っている野菜は、余分な皮を落としているものが多いので、態々皮を剥かなくてもそのまま食べられます。折角そのままでも食べられる様に加工されているのに、余計に皮を剥く事によって栄養を損なってしまったら勿体無いですよね。皮の触感などが苦手な方は、包丁やピーラーを使わず、金ダワシ等で軽く擦ると、薄皮だけが剥けて美味しく頂けます。

また、野菜の栄養を気軽に補えるものとして青汁があります。最近の青汁は、野菜を皮のまままるごと使ってつくられたものもありますので、そういったものを選んで利用してみるのもよいでしょう。

野菜の栄養素を効率的に摂る方法

野菜の栄養

野菜は調理法によっても、栄養価が変化してくることをご存知でしょうか。調理の方法によっては、野菜が本来もっている栄養素を壊してしまったり、もしくは、栄養素を体へ効率よく取り込むことができたりするのです。

同じ野菜でも扱い方で栄養価が随分変わるので、調理時間や調理方法を工夫して、より健康や美容に良い食事を心がけていきたいものです。

さて今回は野菜の栄養素を効率的に摂取する方法についてご紹介したいと思います。

ビタミンの調理方法について

野菜にはビタミンやミネラルなどの栄養素が多く含まれています。ビタミンには「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」の2つに分類することができます。では、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンのそれぞれ適した調理法についてみていきましょう。

1.脂溶性ビタミンの調理方法

緑黄色野菜のほうれん草・にんじん・かぼちゃなどには脂溶性ビタミンであるカロチン(ビタミンA)が多く含まれています。脂溶性ビタミンは名前の通り、油に溶けやすい性質を利用して、油と一緒に調理することで効率的にビタミンを補給できるんです。油炒めや、ごま和えなどにすると吸収がよくなります。
また、油揚げと小松菜やほうれん草をさっと炒めてから、軽く煮ると上手に摂取できます。

2.水溶性ビタミンの調理方法

キャベツやいも類などの水溶性ビタミンの野菜は、水で茹でると湯に栄養分が溶けだしてしまいます。そのまま、野菜をスープやお味噌汁にして汁ごといただくか、
野菜を茹でて食べるより蒸す方が、栄養分が野菜にとどまりやすく、茹でた野菜より甘味が強いです。
キャベツやいも類は、煮る・茹でるよりも蒸した方が栄養素の損失が少なくなります。お鍋に1㎝ほど料理酒を入れて、キャベツ、豚肉、もやしと一緒に蒸す蒸し鍋にすると、キャベツの甘みも増して、美味しく栄養素を効率的に摂取できます。

食物繊維が豊富な野菜の食べ方

前にも記述しましたが、普段捨ててしまいがちな野菜の皮にも栄養がたくさん含まれています。人参・大根・かぶなどの皮にはビタミンC・カルシウムなどがより多く含まれており、食物繊維が含まれています。
皮つきで煮込んだり、じゃがいもやさつま芋も皮ごと食べると食物繊維をたっぷりと摂ることができます。

酵素がいっぱい含まれる野菜の食べ方

生の野菜には消化を助けてくれる酵素が多く含まれています。特に消化酵素を含む野菜は、長芋、アボガド、大根、キャベツ、バナナなどが挙げられます。
酵素は、熱に弱く、熱してしまうと酵素は死んでしまいます。生のまま食べることがベストなのですが、さらにすりおろすと酵素が三倍になると言われています。大根おろしやん、とろろなどは酵素がいっぱい詰まっているのです。
油物の料理の日には、こうした消化を助ける酵素を効率的に摂取するのをおすすめします。


このように野菜はそれぞれの特性に合わせた料理方法や食べ方があることがわかります。同じ食べるなら、栄養価も壊さずに、食べたいですよね。ちょっとした工夫で栄養価を効率よく摂取できます。普段の調理や食べ方を見直してみましょう。