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冴えない茄子に秘められた底力

食べ物の好みは変わるもので、昔好きではなかった茄子が、ここ数年でおいしいと感じるようになりました。
焼いて、炒めて、煮て、てんぷらにして、どう調理してもおいしく頂けますよね。
油との愛称もよく、味がよく滲みるところが茄子の魅力ではないでしょうか。

個人的に見直されつつある茄子ですが、世間的にはあまり人気のない野菜のようです。
ほとんどが水分で栄養がないとか、油を吸うのであまりヘルシーではない等のイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょう?

調べてみると、たしかに栄養豊富とは言えません。茄子の93%は水分で、糖質が多く、低たんぱく低カロリー、ビタミン類も少なく、カルシウムと鉄も少量。
栄養成分としては、なんだか冴えない野菜ですが、そんな茄子にも長所はあります。それは、茄子の特徴である濃い紫色に隠されています。

茄子の色素であるナスニンには、優れた効力があるのです。ナスニンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、老化、癌、生活習慣病の元である活性酸素を抑える働きです。
また、コレステロールの吸収を抑える効果もあります。その上、ブルーベリーで有名なアントシアニンが茄子にも含まれており、これは目の疲れを緩和してくれる成分です。

このように、茄子の紫色が健康や美容に力を発揮するわけです。
紫の皮ごと食べることと、水に長時間浸けないことが、ナスニンを上手に摂取するポイントです。
あく抜きのためにと長時間水に浸けてしまうと、大事な栄養成分が水に溶け出してしまうので、十分気をつけましょう。

ここでちょっと余談ですが、茄子の原産地はインドだって知っていますか?インドから中国を経て、奈良時代に日本にやってきた野菜なのです。
茄子の旬は、7月から9月です。夏野菜は身体を冷やす効果がありますが、特に茄子にはその効果が強いといわれています。そのため、妊婦には食べさせない方が良いと言われています。「秋なすは嫁に食わすな」という言葉は、これが由来だとも言われます。

他の野菜に比べると、栄養面ではちょっと劣るかもしれません。でも、茄子の紫色にはすばらしい力が秘められているのです。
料理のバリエーションが豊富な万能食材である茄子を、ぜひ楽しんでください。